芸能

小林麻央さんが選んだ「わが家」での最期

「ブログの写真を見ると、顔がむくんでいたり、足が腫れていたりするので、高カロリー輸液の点滴が多かったのでしょうか。在宅ホスピス緩和ケアを受けると、患者さんの痛みや苦しみは取り除けることが多いと思います。

 もしかしたら『生きたい』『がんと闘う』という強い思いから、無理に体力をつけようとして栄養過多になったのかもしれません。

 後悔の念にさいなまれたり、何が何でも治そうと頑張ったりするのは、非常につらく、苦しいことです。ある段階を超えたら“死を受け入れる”“がんとともに生きる”ことが大事。その覚悟をすると、“まだ生きている”“まだ生かされている”ことに喜びを感じられ、結果、笑顔で長生きするかたも多いのです」

 そして麻央さんもまた、臨終の時にはその境地に達していたのではないかと小笠原さんは語る。

「『愛してる』という最期の言葉がすべてを物語っています。臨終の言葉は、心の言葉・いのちの言葉です。最期に妻から『愛してる』と言われたことで、海老蔵さんは感激し、暖かい気持ちに包まれたでしょう。その暖かい空気に包まれて、子供たちも何かを感じたと思います。大きくなれば、ママがパパに『愛してる』と言って旅立った本当の意味を理解するでしょう。“死”には人を変える力があります。

 まだ彼女は若いので残念ではありますが、死が避けられないものだとすれば、このような臨終での生き方、死に方は幸せだったと思います。生き抜く姿、旅立つ姿を子供に見せることができたことは、母親としての最期の『いのちの教育』だったのではないでしょうか。勇気をもって家に帰れて、本当に良かったですね」

※小笠原文雄先生が7月17日、「なんとめでたいご臨終の迎え方」をテーマに、東京・小学館で講演会を開催。
詳細はhttps://sho-cul.comへ。

※女性セブン2017年7月27日号

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