芸能

武井咲版『黒革の手帖』 若さを武器にのし上がる姿が醍醐味

『黒革の手帖』P曰く「武井咲は2017年版“悪い女”」

 松本清張の同名小説が原作となっているドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系、毎週木曜21時~)が7月20日にスタートする。銀行の派遣社員の元子が一冊の黒革の手帖を武器に、銀座のクラブのママとしてのし上がっていくこの物語。2004年のドラマ化では米倉涼子(41才)が演じた元子を演じるのは武井咲(23才)だ。

「この作品にかけてるんです! 怖すぎて押しつぶされそう」

 ヒロイン・元子を演じるにあたって、率直にプレッシャーを明かした武井。事務所の大先輩・米倉の出世作でもある今作を受け継ぐ意気込みは、並大抵ではない。

「役づくりのため、銀座のクラブにも連れて行ってもらいました。すごく上品で艶があって…、ボディータッチにも品があるんです。お話ししていても、ママは頭のいいかただと感じましたし、気配りが素晴らしいんです。ちゃんと周りが見えているけれど、お客様と話すときは、その人から目をそらさないとおっしゃっていて。役に生かせたらと思います」

 すっかり銀座のママの所作が身についたのか、取材中も23才とは思えぬ落ち着いた雰囲気の武井は力強く記者の目を見てこう続ける。

「台本が本当に面白くて、あっという間に読んでしまうんです。若いママがどんな知恵を使ってのし上がっていくのか、若いからこそ怖いものなしで飛び込める危うさとかもプラスしていけたらと思っています。“若いママだからってなめんなよ”って思っている元子を、ぜひ見てもらいたいですね」

 連日の撮影で、気持ちは張りつめっぱなしだというが、こんなほっこりエピソードも明かしてくれた。

「最近、母からコップが空になると、“ママ、作って?”って言われるんですよ。ふつうの焼酎ですが、家でも元子ママをやっています(笑い)」

 23才の若手女優は、オンもオフも全力で役と向き合っている。

 ゼネラルプロデューサー・内山聖子さんは武井についてこう話す。

「米倉さんの時は悪党相手に“何が悪いのよ!”と、29才の女性ならではの崖っぷち感がありましが、武井さんは“お勉強させていただきます”としたたか。2017年版の“悪い女”という感じ」

 若さを武器に冷静に、そして狡猾にのし上がる元子が、武井版の醍醐味だ。元子の派遣社員時代からの同僚で、米倉版では釈由美子(39才)が演じた波子を仲里依紗(27才)が演じる。

「“水商売なんか無理~”と言っていた波子が、金を目の前にした瞬間、スイッチが入っちゃう。その豹変ぶりは、かなりイラつくはず(笑い)」(内山さん)

撮影/吉井明

※女性セブン2017年8月3日号

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