TBS系『Nスタ』に出演する気象予報士の森田正光氏は「気象予報士でも実力差はある」と補足する。
「業界では『天気図3000枚で一人前』という言葉があり、それを描くには最低10年かかる。自分も、それだけやって初めて一人前の予報士になれたと感じます。今はデジタル化によって自分で天気図を描くことはなくなりましたが、色々なパターンの天気図を長年見て得られた経験則によって、より予報の精度を上げることができるのです」
●「地方局」「独立系」の詳細情報を活用する
民放キー局の天気予報は、短時間に全国の予報を伝えなければならない。各地方の細かい予報は「地方局・独立局」が詳しいという。
「地域ごとに細かく区切って、詳細な予報を伝えられるのは地方局や独立系のテレビ局になります。例えば東京なら独立系のTOKYO MXは島嶼部を含めて東京の予報を、時間をかけて細かくやっています」(前出・木原氏)
●前日は「テレビ」、当日は「ラジオ」の予報が役立つ
気象庁の予報が発表されるのは1日3回。午前5時、午前11時、午後5時だ。
「1日3回の発表を、即座に原稿に反映できるのはラジオです。特にラジオは予報士の独自解説が出ることが多い。当日の情報を知りたいなら、テレビよりも、ラジオやネットが適しています。一方、前日のうちに予報を確認したい場合は、夕方以降のテレビが良い。午後5時から朝までは予報が変わらず、それが最新の予報となるからです」(同前)