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台湾独立に賭けた男たちの熱き生き様

 グー・クワンミンはほかにも台湾との断交を控えた日本政府からも頼られ、大平正芳外相に託された極秘メモを持って台湾を訪れた。いまも蔡英文政権の「顧問」として中国の密使と面会を重ねるとされる「なまぐさ老人」だ。

 一方で、愚直なまでに純粋に独立を唱え続けた者もいる。

◆「我々を助けてほしい」

 6月4日、東京で独立色の強い台僑団体「全日本台湾連合会」(*注3)の発足式があった。

(*注3:中華民国への愛国意識を基本とする中華華僑総会など従来の台湾系華僑団体と一線を画してきた台湾本土・独立系の台僑グループら17団体が結集して2017年6月に発足。「台湾優先、団結第一」がスローガン。)

 蔡英文総統の祝電も届いた晴れ舞台で、連合会に加わった連盟の日本本部委員長としてひときわ注目を集めた女性がいた。王明理(62)だ。

 父親は王育徳という。台南出身で日本の台湾独立運動の父とも呼ばれる。国民政府に批判的だった検察官の兄が2. 28事件で行方不明になり、台湾を脱出して香港に逃亡した。引き受け役は同様に香港に逃亡中の同郷・邱永漢(*注4)だった。

(*注4:邱永漢/1924~2012年。台南生まれ。東京帝国大学経済学部卒。終戦後、台湾に戻って台湾独立運動に関わった容疑をかけられ、香港に逃亡。日本に渡り、独立運動に関わりながら、『密入国者の手記』『検察官』『濁水渓』など台湾の政治状況に関する一連の小説を発表し、1955年に『香港』で外国人初の直木賞を受賞。)

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