それぞれメリットとデメリットがあります。不倫型は、魅力的で遺伝的に質の良いたくさんの男性と関係を持ち、よりよい子孫を残せる可能性を高めようとしますが、性病に罹るリスクや現在のパートナーとの関係が悪化する危険性が高まります。純愛型は、1人の男性に集中して確保しようとするので、確実に何人も子孫を残せるメリットはありますが、遺伝子の質を高める可能性は低くなります」
どちらのタイプになるのかは、恋愛遍歴や親の教育、体力や収入などの要素にもよるが、意外にも、遺伝の影響も大きいという。
「貪欲な『不倫型』は同じく『不倫型』の異性に惹かれ、子供はそうした傾向を受け継ぎます。『純愛型』もまたしかりです。そうやって代々、恋愛のタイプも遺伝的に受け継がれていくことは否定できません」(前出・竹内さん)
◆成人したら「脳」は変えられない
不倫を繰り返す人の「脳」には「2つの特徴」があると、脳科学者の塩田久嗣さんが指摘する。
「1つ目は、理性のコントロールが利かず、感情のままに行動するということです。いわゆる、“恋愛体質”の人ですが、そういう人の脳内を見てみると、喜びや悲しみ、怒りの感情を形成する『大脳辺縁系』が活発な一方で、感情や性欲を抑える脳内物質『セロトニン』の分泌が少ないという傾向があります」
セロトニンは抗うつ剤にも使われる物質で、精神を安定させる効果があることでも知られている。
「セロトニンが少ないと理性で感情を抑えることができず、いろんな人と恋に落ちやすい。このタイプの人は『表情がゆたか』『嘘のつけない人』などといわれます。斉藤さんが会見で、不倫関係を否定しながらも相手への好意を隠さずに話していたのは、まさにこのタイプだからです」(前出・塩田さん)
過去のインタビューでも、斉藤は自身の恋愛観をこう述べている。
《私の恋愛は、いつも自分の心の赴くまま、勝手気ままに進んでいってしまうの。後々のことを考えて、もっとうまくやればいいのに、と周りの人はいいます》
2つ目のポイントは、脳の中枢部分の「側坐核」(そくざかく)に隠されている。
「不倫をやめられない人の脳内では、“これは危険だけどやってみたい!”とリスクと興味を同時に感じると、側坐核からドーパミンが大量に分泌されます。ドーパミンは快楽をもたらす物質です。倫理的にダメとわかっていても不倫を繰り返すのは、道徳感情よりもドーパミンによる快楽が勝るからなんです」(前出・塩田さん)