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2017.08.24 07:00  週刊ポスト

村井國夫 同期の友人たちが、僕を奮い立たせてくれる

「悪を演じるのは好きですね。人間というのは欲望で生きている部分があります。良い人はその欲望を押し殺しているところがあって、悪はそれをもろに出しているわけですから。そういったものを内包している役柄が好きですね。二枚目は面白くない。

 劇団は食えなくて四年ほどでやめちゃいました。主体性のない男でした。それでテレビに活躍の場を求めました。その頃はテレビも元気がありましたから。

 でも、テレビをやっているうちに、二時間モノとかの同じような事件が起きる話ばかりになってホンもつまらなくて、自分の生きるべき場ではないと思えてきたんです。それで自由劇場の頃の演劇へのときめきが沸々と甦ってきたといいますか。

 そんな時に、養成所の同級生の高橋長英と太地喜和子が井上ひさしさんの『藪原検校』という舞台をやっていて、本当に愕然としました。『俺はテレビでいったい何をやっているんだ』と、頭を殴られたような衝撃で。その後、長英君は五月舎というプロダクションで木村光一さん演出の『たいこどんどん』という舞台をやり、これにも打ちのめされた。それで五月舎や木村さんの舞台に出させてもらうようになり、心地いいと思いながらやることができました。

 長英君、小野武彦君、三田和代さん。同期の舞台は今も観に行きますし、みんなも観に来てくれます。友人たちが僕を奮い立たせてくれる。一緒に成長しているような気がしています」

●かすが・たいち/1977年、東京都生まれ。主な著書に『天才 勝新太郎』『鬼才 五社英雄の生涯』(ともに文藝春秋)、『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮社)など。本連載をまとめた『役者は一日にしてならず』(小学館)が発売中。

◆撮影/五十嵐美弥

※週刊ポスト2017年9月1日号

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