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2017.10.22 07:00  週刊ポスト

角居勝彦調教師 競馬で重い斤量が吉と出るのはどんな時か

角居勝彦調教師が「斤量」の秘密を語る

 今週末の菊花賞で3歳戦はすべて終了する。実績や性齢で異なる斤量差をどうとらえればいいのだろうか。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」から、重い馬を巧みに走らせる「慣性の法則状態」についてお届けする。

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 前回、斤量について、「負担重量というくらいだから、軽いに越したことはない」と書きました。しかしむしろ重い斤量が吉と出る可能性もある。「慣性の法則」を味方にできれば、です。

 難しい定義は省きますが、たとえば摩擦のない氷上を滑る物体は止まらない、といった物理法則です。実際は摩擦力はゼロではないし、物体には重さがあるのでやがては止まりますが、重力の働く方向は鉛直方向で、水平方向(前進方向)にはその重力はあまり働かないということです。

 競馬に置き換えると、ラストの直線で氷上のような「慣性の法則状態」に持っていければいい。スピードに乗った馬は、おそらく3キロ4キロの斤量差で不利を被ることはあまりないはずです。

 いくつか条件があります。脚元が重要。芝の良馬場、ダートの重馬場など、いわゆる脚抜きの良い状態はいい。「冬場のダートは500キロ超えを狙え」などというのは、馬の重量が不利にならないということ。その論拠は実は「慣性の法則」だったわけです。

 そして短距離よりも長距離。トップスピードに入ってからゴールを切るまでの距離が長ければ長いほど、重さはマイナスにはならない。東京や新潟のようにラストの直線が長いコースですね。

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