実際、申告会場では「今年の税務調査は甘くなるらしい」という噂が飛び交っていた。大阪の税務相談会場(市民会館)で税務相談を担当するベテラン税理士がこう語る。

「相談者の5人に1人が、『今年はどんな申告でもやり放題なんですか』と聞いてくる。調査で書類の不備があったことを指摘しても、『データが消えた』『領収証をなくした』と言い訳され、嫌味をいわれるのが見えているから、税務署が手加減すると思われているわけです。

 しかも、今年から確定申告の際に医療費の領収証の提出が不要になりました。そのため、早速、『医療費の領収証をなくした。どうすればいいか』という相談も激増している。『領収証があってもなくても、実際に支払った金額を正直に申告をしてください』と答えるしかないのが現状です」

“一揆”は確実に広がり、国の根幹をなすはずの「税」を巡る秩序は崩れ去りつつある。

※週刊ポスト2018年3月9日号

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