今年もまた、新たなタカラジェンヌたちが宝塚音楽学校を巣立っていった。3月1日、第104期生が涙のなかで卒業式を迎えた。それに先立つ2月16~18日の卒業公演では、卒業生が2年間の鍛錬の成果を見せ、その後ろでは昨年入学した1期下の後輩たちが初舞台を踏んだ。
今年、そのなかにグレーの制服姿でコーラスを披露する松岡恵さん(18才)がいた。彼女は松岡修造(50才)の長女だ。
「修造さんと元女子アナの惠美子さんという両親譲りの整った顔立ち、特に切れ長のクールな目元は修造さんそっくり。しかも、169cmという見事なスタイルで、入学当初から話題を呼びました。合格発表の時にはすでに髪をリーゼントでカッチリまとめて、早くも男役の風格が漂っていました」(宝塚関係者)
今年の卒業公演でもヅカファンの間では注目の的で、あるスポーツ紙は《修造氏長女恵さんが“初舞台”、宝塚音楽学校卒業公演で公開稽古》と報じた。しかし、その関心の高さが思わぬ波風を立てている。
「本来の主役は104期の卒業生たちなんですけどね。本人にその気がなくても、有名人の娘が入学すると“目立ちすぎ”“親の七光りだ”って、どうしてもやっかみ半分で見られてしまうんです」(前出・宝塚関係者)
松岡恵さんからさかのぼること、3年前。彼女と同じように一身に注目を集めて、初舞台に上がったジェンヌの卵がいた。現在、月組の男役として活躍している蘭世惠翔(20才)だ。彼女の母親は、熱心な教育で娘を宝塚音楽学校に合格させたことで知られる君島十和子(51才)…。
気の早いファンの間からは、年齢の近い2人の“若きサラブレッド”について、こんな声が聞こえてくるのだ。
「どっちがトップスターになると思う?」
◆実力次第でひっくり返る
恵さんは昨年、26.1倍の狭き門をくぐり抜けて合格。もちろん“コネ”なんかない完全実力主義の試験だ。目下、同校の「鉄の掟」の下、トップを目指す日々を過ごす。
「授業は月曜から土曜の朝9時から夕方5時まで。演劇論はもちろんのこと、日舞、洋舞、和楽器の演奏、ピアノ、声楽など多岐にわたる『タカラジェンヌの絶対要素』を叩き込まれ、夜は課外レッスンで各自が技術を磨いています」(別の宝塚関係者)
厳しいのはなにも授業に限ったことではない。