これが“割高”かどうかは議論が分かれるところだ。
1人で“ロースター2人分”の活躍をする選手ならば、球団にとっては高額年俸でも大きな旨味がある。ただし二刀流の故障リスクが大きいことを考えれば、契約に二の足を踏む球団も出てくるだろう。
「無視できないのは“広告塔”としての価値です。前例のない挑戦で成功を収めれば、大喝采を浴びてルースのようにアメリカ国民のアイコンになる可能性もある。そうなれば“実力”以上の評価もあり得る」(同前)
すでに大谷のスポンサー収入は年間2000万ドルに達するという試算もあり、これはメジャーでも最高ランク。今後の活躍次第では、さらなるオファーが舞い込むのは必至だ。
二刀流挑戦は想像をはるかに超えるマネーを生み出すことになるかもしれない。
●取材・文/出村義和(スポーツジャーナリスト、J SPORTS解説者)
※週刊ポスト2018年4月6日号