ライフ

「私、ワープア妻になっちゃった」と嘆く元港区女子の失敗

キラキラした港区女子が……

 夜な夜な港区界隈で「ハイスペック男性」たちと飲み会を繰り広げている港区女子。飲み会で年収数千万円の男性と出会い、結婚した女性たちはさぞかし余裕のある生活をしているだろうと思うと、違うケースもあるようだ。現役港区女子の吉川リサコ氏がリポートする。

 * * *
 モエミは、今日の夕飯について頭を悩ませていた。夫のコウキには、美味しいご飯を提供したいが、渡されている生活費では不可能なのだ。

 彼女は生活費なんて気にしたことがないお嬢様の元港区女子である。小学校時代から私立の有名お嬢様校に通い、一般事務をしながら港区女子として飲み会によく参加していた。そこで出会ったのが投資銀行に勤めるコウキだ。

 モエミは、吉岡里帆を思わせる清楚な外見で、港区の飲み会ではモテるほうだった。もちろん、コウキ以外のハイスペック男子からもアプローチがあった。

 コウキはといえば、実家はそれほど裕福ではなく、奨学金で大学を出たらしい。ただし、投資銀行で20代のうちから稼ぎまくり、奨学金は即返済。彼は結婚前、年収6000万円くらいあると語っていたことがある。精悍な印象で、顔は賀来賢人を浅黒くした感じだろうか。

 独身当時のコウキは家賃30万円の港区のマンションに一人暮らし、ポルシェのマカンを乗りこなし、靴は港区女子なら見れば分かるジョン・ロブやエドワード・グリーン。彼の家に行ったモエによれば、ハウスキーパーを雇っていて部屋はピカピカだったという。英語も堪能で、これぞイケメンハイスペの鑑!のような男だった。

 コウキはそれまで気が強そうな帰国子女の女性や外国人女性とばかり付き合ってきたが、どこかで意見がぶつかることが多く、結婚には至らなかった。しかし育ちの良いモエミのおっとりとした性格と男を立てる姿勢を見て「こういう子なら家庭を持っても」と結婚を決めたという。

 モエミは会社勤めもしていたし、人並みに飲み会も好きで港区女子の輪に加わっていたが、もともとのおっとりした性格ゆえか、男性がタクシー代を渡そうとしても「電車で帰ります~」と言って場を和ませるような子だった。

 だが、それがコウキに「征服感」を与えてしまったのかもしれない──。

 2人の新居は、家賃40万円。だが、モエミに渡される生活費は日用品、食費、雑費込みで10万円だった。といって、モエミに生活費を負担しろとは言わない。「これでうまくやって」というのだ。これにはさすがにモエミも、思ったより少ないと頭を悩ませた。

 コウキはほぼ毎日、モエミの手料理を欲した。1日5品のおかず、毎日違うもの。部屋も綺麗に掃除することを要求した。

「俺よりは稼ぎは少ないんだからきちんと家事はやって」「そんな少ない給料のために働く意味あるの?」

 そうモエミに言い続けた。モエミにとっては、仕事を辞めたら買いたいものも買えないし、独身時代よりカツカツの生活になる。だが、完璧な家事のためには正社員ではいられない。モエミは仕事を変えた。勤務時間は少なくなったが、給料も減った。

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン