スポーツ

金田正一氏 乱闘では「味方の選手までワシを踏んでやがった」

400勝投手が乱闘事件を振り返る

 プロ野球の歴史をひもとくと、乱闘どころか暴動と呼ばれるような事件も起きている。1974年5月23日、平和台球場での太平洋―ロッテ戦で、ロッテ・金田正一監督が発した太平洋・稲尾和久監督への暴言からファンが暴徒化。金田がバットを振り上げてファンを威嚇するなど、警察が出動する事態に発展した。往時を金田氏が振り返る──。

 * * *
 ワシの審判への抗議はパフォーマンスなんじゃよ。いつも口元が映らないようにテレビカメラを背にして、「すまんがこれから怒鳴るから、しばらく黙って聞いてくれ」と審判に小声で謝っていたんじゃからな。たまに暴言を吐く審判がいてカーッとなることがあっても手は出さない。反射的に足は出たがな(笑い)。

 ワシが絡むとすぐに遺恨試合となるが、あの時は太平洋が集客アップのために遺恨を煽り立てたのよ。ワシは演出のつもりだったが、汚い言葉で野次ったりしてマナーが悪いことで有名だった太平洋のファンが本気になってしまったというのが真相なんじゃ。

 そもそもファンを鎮めることができない稲尾(和久監督)をボロクソにけなしたのが始まり。それでファンが騒ぎ出して“金田憎し”となった。すると太平洋の球団代表が、「遺恨試合として営業させてほしい」と頭を下げてきたんじゃ。ワシも客は入らない辛さはわかっていたから、「どんどんやれ。協力してやる」といったのよ。

 それからロッテと太平洋の試合は遺恨試合として盛り上がり、平和台でも川崎でも超満員。選手や監督同士は和気あいあいとやっていたが、ファンは知らないからね。どんどんエスカレートして、マジの遺恨試合になってしまったのよ。

関連記事

トピックス

怒りが収まらない大谷翔平(写真/AFP=時事)
大谷翔平、“水原一平被告が盗んだ金で買った野球カード”の返還を急いだ理由 厳しい対応の背景にあるのは、米国内で燻る大谷の“管理責任論”
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
「救急車と消防車が駆けつけて…」俳優・中山美穂(54)さん急逝…自宅前に停まっていた「ナゾの一般車両」
NEWSポストセブン
木村一八が結婚に至った背景とは
【中山美穂さん急逝】『毎度お騒がせします』で恋人役の木村一八「励まし合いながら乗り越え笑い合った」追悼コメント
NEWSポストセブン
進一さんとのひともんちゃくについて語る坂口
「今の彼女は言語化ができない状況」坂口杏里さんの元夫が語った“PayPay援助要求”の背景「お金がないはずはないのに…」「福祉の支援が必要」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《追悼》中山美穂さんが生前に月1回通った“第2の実家” 焼肉店オーナーが明かす「お気に入りの指定席」「飾らない素顔」
NEWSポストセブン
殺人容疑で再逮捕された勝田州彦容疑者
《連続女児刺殺事件》再逮捕の勝田州彦容疑者が告白 犯行を急いだ理由は“母の小言”「勝田家では夕食に少しでも遅れるとかなり小言を言われます」
週刊ポスト
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂(時事通信フォト)
【訃報】中山美穂さん自宅で急逝、前日にインスタ投稿していた「私は地獄に行って帰ってきた」メッセージ 直前までインスタで自身プロデュースの商品を紹介も
NEWSポストセブン
公務と受験勉強を両立されていらっしゃる悠仁さま(2024年8月、岐阜県関ヶ原町。撮影/JMPA)
《合否発表は来週》悠仁さまに「筑波大推薦入試を受験」報道「筑附の学生はちょっと有利かもしれません」背景に“高校教員のサポート体制”
NEWSポストセブン
学生時代の折田楓氏(左)。中央はフジテレビの小澤陽子アナ(フェイスブックより)
《“バーキン持ってキラキラ笑顔”をSNSに投稿》刑事告発されたPR会社・折田楓社長(33)、フジ人気アナとの華やかな交流
週刊ポスト
(時事通信フォト)
「妻を守るためなんじゃ…」韓国・尹大統領がいきなり戒厳令、背景に疑惑まみれの“美しすぎるファーストレディ”金建希夫人 かつてファンクラブ会員は9万人に
NEWSポストセブン
“アメリカのお騒がせセレブ”として有名なタレントで実業家のキム・カーダシアン(本人のインスタグラムより)
《頭隠して尻隠さずなハイレグ姿》カニエ・ウェストの元妻(44)と現妻(29)が“ほぼ丸出しファッション”対決か
NEWSポストセブン
11月に不倫が報じられ、役職停止となった国民民主党の玉木雄一郎代表、相手のタレントは小泉みゆき(左・時事通信フォト、右・ブログより)
《国民・玉木代表が役職停止処分》お相手の元グラドル・小泉みゆき「連絡は取れているんですが…」観光大使つとめる高松市が答えた“意外な現状”
NEWSポストセブン