ライフ

孤独との付き合い方「家事に楽しみ見出す」「秘密基地つくる」

「煮物も作る」と語る弘兼氏(時事通信フォト)

「人生100年時代」といわれるように、定年後の人生はかつてないほど長くなっている。いざ老後の膨大な時間を埋めようとする時、つい家族や友人に多くを求めがちだが、他者に頼って孤独から逃れるには限界がある。たとえば、山口県に住む68歳の男性・A氏のケース。

 彼は「定年したら孫たちとの時間を多く作れる」と喜んでいた。しかし東京に暮らす息子一家が帰ってくるのは正月のわずか数日だけ。目に入れても痛くない小学生の孫2人も、電話すら滅多に寄越さない。

「孫の誕生日にプレゼントを送っても嫁から“ありがとうございました”と短い電話やメールがあるくらいで張り合いがない。たまには声が聞きたいと電話しても、息子夫婦も孫も面倒臭そうにしている。こちらが大事にしているのに、なぜ孫たちは懐いてくれないのかと考えると虚しさが募るばかりです」

 都内に住む70歳男性・B氏は、こんな日々が続いている。

「妻とは熟年離婚してしまったのでリタイア後はずっとひとり暮らし。人恋しくて、ついつい友人を誘って飲み歩く生活を続けている。それでも、誰も待つ人がいない家のドアを開ける瞬間に、ますます孤独が襲ってくる。寂しくなってまた家を出て、近所のコンビニに酒を買いに行ってしまうこともしょっちゅうです。最近は友人も私の誘いを面倒くさがるようになった。医者からは“酒を控えるように”と注意されるけど、この生活が変えられずにいます」

 64歳のC氏は、リタイア後に向け趣味の合う友人を作りたいと俳句サークルに参加した。しかし、「仲良くしている中心メンバーの輪に入れず、かえって疎外感を感じてしまう」(C氏)と、かえって暗い気持ちになってしまったという。

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン