X JAPANやToshIさんの実績や実力に関しては、今さら言うまでもないでしょう。レジェンドであるとともに、現役バリバリのアーティストとして世界のトップシーンで活躍する姿がベースであり、そのことは老若男女を問わず知られています。
キャラクターのベースとしても「ロック」「クール」のイメージがあり、それを崩さないアーティストが多い中、ToshIさんは真逆のスタンス。天然キャラも、過去の洗脳騒動も、すべてをひっくるめた振る舞いは、大物のゆとりを漂わせ、ギャップとしての笑いを生み出しています。
そもそも、トレードマークのサングラスに、真っ白にメイクされた顔、全身スタッズ(鋲)だらけのレザージャケット&パンツなど、異星人のようなビジュアルのベースもインパクト十分。誰と共演しても、どこへ行っても、違和感が生まれ、そこにいるだけで面白さを醸し出すことができます。
たとえば、商店街では地元のおばちゃんに圧倒され、アポなし交渉で店主から取材拒否を受け、銀座の母にも言われっ放し。芸人たちからは洗脳騒動をイジられ放題。それらを受け止めてしまう、心根のおおらかさが視聴者の好感度につながっています。
加えて、「シャウト芸」という鉄板ネタも、制作サイドにとっては頼もしい存在。trf・DJ KOOさんの「DJ芸」と似たネタでバラエティーでの汎用性は高く、すでに番組内のコーナーを締めくくるキラーフレーズになりました。
今年1~2月ごろは、自然なリアクションやお決まりのシャウトをしているだけでしたが、最近は自ら正座してパンツのスタッズが足に食い込んで痛がったり、「ここで一句」と共演者にムチャ振りしたりなど、「天然なのか?狙いなのか?」、どちらとも取れるボケが炸裂。何をしても何を言っても、「レジェンドなのに」「その見た目で」「そこまでやるの?」「マジメか!」などとツッコミどころだらけのため、スベリ知らずなのです。
◆YOSHIKIの高視聴率連発がいい助走に