国内

なくならない大阪の路上喫煙、「タン壺」脱却のカギは?

真の“国際都市”へと進化することができるか(イメージ)

 大阪では万博誘致を目指す“国際都市”として、国よりも厳しい独自の受動喫煙規制を設ける検討が始まっている。大阪市の吉村洋文市長も受動喫煙対策に本腰を入れることを明らかにし、Twitterで〈かつてどっかの政治家に大阪はタン壺と言われたが、もう言わせない〉と息巻いている。

 大阪市では平成19年に路上喫煙防止の条例が施行されているが、実際に受動喫煙対策の先進都市への道を歩み始めているのかといえば、そうとは言い切れない側面がある。大阪市が「路上喫煙禁止地区」に指定している御堂筋沿いをよく行き来するという60代男性は、こう語る。

「確かに、禁止区域での喫煙は減ったように感じます。取り締まりもある程度されていて、実際に違反者が監視員から1000円を徴収されているところを見たこともありますよ。でも、禁止区域から少しでも外れると、もう無法地帯です。歩きタバコをするために、わざわざ筋を一本入って歩く喫煙者も少なくありません」

 同様の声は、多くの企業がひしめき合う大阪のビジネス街、堺筋本町でもあった。20代の女性会社員が語る。

「オフィス内が禁煙のせいか、ビルの外に一歩出た瞬間にタバコに火を点けるサラリーマンが本当に多いんです。歩道は喫煙所のように煙たくて、ランチのお店に行くにも、コンビニに行くにも煙の中を掻き分けていく感じ。一緒にお昼に出掛ける妊娠中の同僚が心配になるほどです。彼女はハンカチで口を押さえていますよ」

 住宅街はどうか。休日に子どもを公園で遊ばせるという40代主婦がこう話す。

「私が子どもを遊びに連れていく公園に灰皿はありませんが、タバコを吸っている人はたまに見かけます。主に年配の男性が多いですが、時には子連れの親が吸っていることもあります。子どもと地面の落ち葉や枝を拾っているときに吸殻が紛れていることもあります。うちの地域はいわゆる“ガラの悪い地域”ではないんですけどね……」

関連キーワード

関連記事

トピックス

ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン