ライフ

バスジャックから身を守る法、窓からの脱出は命の危険高まる

西鉄バスジャック事故は6名の死傷者が出た(共同通信社)

 6月9日、年間延べ3億人が利用する新幹線の中で発生した小島一朗容疑者(22)による殺傷事件。逃げ場のない“密室”、あるいは不特定多数の人物が利用する施設では、そうした“事件”が発生した際に咄嗟の判断と機転が生死を分ける。不測の事態に巻き込まれたとき何ができるのか。

 実は、乗り物には「その場所ならでは」の対策がある。例えば、時速50km前後で一般道路を走るバスでバスジャック事件が起きた場合はどうか。日本防災教育訓練センターのサニーカミヤ氏は、窓からの脱出は危険だという。

「ゆっくり動いているように感じられますが、飛び降りるには危険すぎます。おまけに、走るのは道路ですから、犯人の隙を見て窓から飛び出すとなると、タイミングを窺うのに精一杯で、対向車や後続の車両の有無までは確認できない」

 関東のバス会社に勤めるベテラン乗務員も、“脱出”はむしろ命の危険が高まると語る。

「車内を注意深く見てもらえれば、多くのバス壁面に緊急脱出用のガラス破砕ハンマーが備え付けられていることに気づくと思いますが、あれは湖などに転落してしまったり、何らかの状況で通常のドアを開けられない場合に使うものです。“危険人物”がジャックした際に、自力で脱出を試みるのは控えていただきたい」

 なぜ、乗務員は“自力での脱出”に否定的なのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン