1986年に男女雇用機会均等法が施行され、女性の社会進出が進む。それに伴い、時短できる合理的な料理が注目され、忙しい主婦の救世主・小林カツ代さんがスピード料理を紹介して大好評。電子レンジを使用したレシピも登場。

 1979年に初登場した小林カツ代さんは、まさに“普通の主婦”代表。それまで一流シェフや洋行帰りの料理研究家が華やかな料理を披露する中、日々の家庭料理を紹介して大人気に。1995年から始まった「20分で晩ごはん」の第1回もカツ代さん。共働き家庭が増え、忙しい女性たちのために、フライパンで作る肉じゃが、ダマにならない簡単ホワイトソースの作り方など、目からウロコの料理を、ユーモアたっぷりの快活なおしゃべりと共に届けた。彼女のおいしいスピード料理は、子育てに家事に奮闘する女性たちの救世主だった。

 2000年代に入ると、素敵なライフスタイルで支持される栗原はるみさん、歌手でありエンターテインメントな料理が人気の平野レミさんやグッチ裕三さん、古き良き和食の伝道師“ばぁば”こと鈴木登紀子さんなど、講師陣もバラエティー豊かに。後藤繁榮アナウンサー(66才)との掛け合いを楽しみにするファンも。

 健康長寿を目指す中で高まった減塩ブームで、しょうゆ、みそ、ドレッシングなどの調味料ばかりか、うどんやハム、チーズなど、ありとあらゆる「減塩食品」が店頭に並ぶようになった。その波を受け、2015年にはテキストのレシピに塩分表示を開始。カロリーよりも塩分を気にする人が増加するなど、反響は大きい。

 1950年代の日本の世帯平均人数は約5人。以降、1970年代にかけて急速に減り、1992年には3人を切り、2016年には2.47人まで減少。『きょうの料理』でも材料の分量表示を1965年には5人分から4人分に、2009年には4人分から2人分へと、時代に合わせて変えていった。現在は少子化に加え、高齢者の単身世帯や独身世帯の増加など、ひとりご飯の需要も高まっている。

※女性セブン2018年7月5日号

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