ライフ

離婚が普通の時代に中尾彬と池波志乃、添い遂げる楽しさ語る

一緒になって41年という中尾彬と池波志乃(撮影/寺澤太郎)

 現在、日本の結婚観は大きく変わろうとしている。「非婚出産」の道を選び、シングルマザーになる人。あるいは、3度、4度と結婚する人など、多様な価値観が生まれている。そんな社会において、「添い遂げる」という考えは、古い概念なのだろうか? いや、「添い遂げる」ことが時代遅れになったわけではない。

「夫婦が長持ちして、仲のいい秘訣を教えてください、なんてよく質問される。でも、秘訣があったら誰も離婚しないだろ」

 とおどける中尾彬(75才)とその横でほほえむ池波志乃(63才)。『終活夫婦』(講談社刊)を上梓したばかりのふたりが考える「添い遂げる」楽しさとは?

彬:終活をするにあたって、“ねじねじ”(中尾のトレードマークの大判のショール。胸の前でねじって結ぶ)も減らしたよね。400本くらいあったのを半分にした。使っていないものも多かったしね。

志乃:気に入ったものを新しく買うために、使わないものは処分しないと。

彬:それにしても、いろいろ捨てるってなった時、意見が合わないことがなかった。あれは不思議だったね。

志乃:そうね。うちは普段からよく会話するし、飲むとか食べるという趣味も一緒だから、もめることがなかったのかな。大事なのは、旦那さんが凝っているものをどうしても取っておきたいって言ったら、その通りにすること。わざわざ捨てて悲しい思いをすることなんてないんです。

彬:“無駄”なものをきれいにして身軽になろうということなので、それは言わずもがな。男女は価値観が違うからね。

志乃:私たちがあれこれ片付けているのは、過去の整理のためではなく、残されたこれからの未来をふたりで楽しむため。終活をしていると新婚に戻る感じがするわよね。

彬:そう、原点回帰といえるよね。せっかくこうして41年間一緒に過ごしてこられたのだから、残りも思う存分楽しもうと思っている。今まで一緒にやってきたからこそ、こう言えるんだよな。

志乃:楽しくいられるための努力。自分たちのための努力ですね。

“空気”のような存在ながら、知らずと互いに気遣い合う様子が印象的だった。

※女性セブン2018年7月19・26日号

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト