都心から京浜東北線で30分。埼玉県川口市の西川口駅。かつて駅北西部を中心に100軒以上の裏風俗店が集中し、1時間1万円程度で性行為ができた(通称「NK流」)ことから、一部の好事家には有名な場所だった。
約10年前に裏風俗店が一掃された後、街は一時的に寂れたが、近年になり駅南西部を中心に中国系商店が急増。いまや、夜ごとに中国独特の極彩色のネオンがギラギラと輝く、怪しい熱気に満ちた街に変貌した。
◆犬肉に食用ガエル
街を歩いてみよう。駅西口すぐ左手にあるカフェスタンド・街角小棧では、中国の若者に人気の珍珠ナイ茶(ヂェンヂューナイチャア。タピオカ入りミルクティー)が飲める。味は本場の美味しさだが、先客が飲み終えたカップが机の上に放置されっぱなしなのも中国国内そのままだ。
右手に中国人御用達ネットカフェが入居するビルを眺めて直進し、西口交差点を左折すると、日本語では読めない店名の中華料理店が十数店舗ひしめく通りにぶつかる。本記事冒頭のネットカフェや、中国人専用の理髪店や食堂が入居する元風俗店のビルもある。
西口交差点を直進すると、犬肉や食用ガエルの肉を売る中華食材スーパーだ。店内にある中国語新聞には、西川口で営業する中国人客専用デリヘルの広告が出稿されていた。