地元のイトーヨーカドー店内。中国語のみの食材も多数


 近所のイトーヨーカドーのフードコートでは、鴨の頭や鴨の首が中国語の説明書きのみで売られている。日本人は誰も買わず、中国人だけが買うのでこうなっているようだ。

 西川口には、多くの在日中国人の故郷である旧満州や福建省の料理のほか、雲南省の過橋米線(グォチャオミィシエン)、西安の刀削麺(ダオシャオミエン)、湖北省の鴨ボー(ヤーボォ)、甘粛省の蘭州拉麺(ランヂョウラーミエン)、新疆ウイグル自治区の郷土料理など中国各地の味が揃う(*)。いずれも中国人客向けなので、接客は無愛想だが妥協のない味が楽しめる。

【*〔過橋米線〕熱々のスープが入った土鍋に米線(ライスヌードル)と野菜、ハムなどを入れて熱して食べる。
〔刀削麺〕日本でもよく知られた、小麦粉をこねて包丁で削りながら熱湯に落として茹でるコシの強い麺。
〔鴨ボー〕鴨の首肉を、唐辛子、花椒、八角などの入ったタレにつけて煮たり焼いたりしたスパイシーな料理。
〔蘭州拉麺〕薬味に香菜が使われるのが特徴的な麺】

「中華料理店の店主はここ数年以内に出店した人が大部分。店舗が多いのも、旧風俗街とは逆の路地です。昔の裏風俗の経営者たちと、現在いる中国人に、つながりはないみたいですよ」

◆中国軍歌が歌えるカラオケ

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