スポーツ

巨人二軍選手の不祥事背景に「どうせ一軍に上がれない」環境も

92歳の渡邉恒雄氏は何を思う(時事通信フォト)

 巨人軍には、スター選手に関する不祥事ほど寛大に接する「伝統」がある。巨額の借金も肩代わりするし、破廉恥事件も穏便に済ます。そんな伝統の“源流”が40年前に起きた「巨人軍史上最大のスキャンダル」であると見る関係者は多い。

 日本球界の「巨人至上主義」を一貫して批判してきたスポーツジャーナリストの玉木正之氏もその一人だ。

「特定の選手だけを醜聞から守るという歴史は、1978年の『空白の一日』が契機になったと思います」

 この年のドラフト会議前日に起きた江川卓の入団を巡る大騒動の経緯を知る人は多いだろう。ドラフト制度の“抜け道”を強引に突破してスター選手を“ドラフト0位”で手に入れようとした「球界の盟主」の手口の醜さと狡さは社会問題に発展した。玉木氏が続ける。

「『空白の一日』は、巨人の傲慢さの原点にあると同時に、メディア企業が野球チームを所有する弊害を示した事件と考えています。

 メディアがスポーツに強大な影響力を持てば、“ルールを都合良く運用すればいい”と錯覚を持ち始める。そのメディアの影響力が大きくなれば、所属選手の問題行動が発覚しても報道が矮小化されかねない。他のメディアも“お仲間”だけに批判しにくい空気が生まれていく。でも、もうそんな時代ではない」

 そうした伝統は、巨人軍というチームにとってもマイナスに働く──そう指摘するのは巨人軍OB会副会長も務めた球界のご意見番・広岡達朗氏だ。

関連記事

トピックス

初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
「ウチも性格上ぱぁ~っと言いたいタイプ」俳優・新井浩文が激ヤセ乗り越えて“1日限定”の舞台復帰を選んだ背景
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン