「確かに野球には運や巡り合わせが絡みますし、目に見えない『試合の流れ』がありますが……。“雨や風の影響だ”とか“本拠地がセ・リーグ最東端の巨人が、最西端の広島に行くだけで遠征疲れする”とかいろいろ言われますけど、ここまで続くと理屈ではなかなか説明できません」
そんな怪現象だが、“あえて巨人が勝てない理由を挙げるとすれば何か?”という問いを、巨人キラーで鳴らした広島OBの安仁屋宗八氏にぶつけた。
「今年の異常ともいえる暑さでは、空調の効いたドームに慣れた巨人の選手が、屋外球場でやるのは厳しいですよ。山口も菅野も、暑さでバテバテだったからね。まあそれは夏場に限ったことだけれど、それ以外に、球場のつくりも関係しているのではないか。
マツダのマウンドは、3年前に黒田博樹が復帰した際、彼のリクエストもあってメジャー並みに固くなりました。普段他の球場を本拠地にしているピッチャーは、固いマウンドをここでしか経験しないわけだから、戸惑っている間にカープ打線が捉えるんです」
ヤクルト、巨人、阪神で4番に座った広澤克実氏はこんな言い方をする。