国内

元組長、中国人犯罪の実態明かす「やつらとは組めない」

クスリ密輸の驚くべき手口

 警察の内部事情に詳しい人物が関係者の証言から得た、警官の日常や刑事の捜査活動などにおける驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、日本国内における中国人犯罪の実情を、元暴力団組長が明かす。

 * * *
「ゴミタメの中から金を拾う方法を探すんだよ。手口はどれもどんどん巧妙になっているし、次から次に新しいやり口が出てくるから、頭を使わないとダメだね。考えないヤツはどの世界でも使えねぇってことだ。その点、外国のやつらは目ざとくて悪いヤツも多いからね」

 前回、祭りのテキ屋の屋台が国際化している理由について、元暴力団組長から聞いた話をお伝えした。外国人の増加に伴い、彼らのおかれた環境も変化していると耳にしていたので、その場で外国人犯罪との関係についても突っ込んで聞いてみた。

「マリフアナとかコカインを南米から持ってきていたのは、数年前までは全部、中国人だ。やつら、キャリーバッグで普通に2~3キロは持ってきてたね」

 オフホワイトのリネンシャツにストレートジーンズとシンプルな服装だが、そこは元組長で、腕にはダイヤ入りの超高級腕時計、小指には大きなダイヤ入りの指輪が光る。両手にはきちんと小指が揃っているのだから、大きなドジは踏んでこなかったのだろう。一見しただけではスジ者とはわからないが、顔付きや醸し出す雰囲気は到底、堅気には見えない。

「今現在は?」と聞くと、隣に座る若い衆の目がこちらをギロッと睨んだ。元組長も口の端をちょっと上げたが、過去の手口ならと話してくれた。

「昔のレコード盤があるだろう。LPのアナログ盤。あのアルバムのジャケットの両面に50グラムずつ、コカインを薄く薄く伸ばして入れて、赤外線を通さないシートを貼り、きれいにテーピング。その上にセロハンみたいなものを貼って、アルバムのジャケットをピタッと貼る。これで出来上がり。レコードを入れれば、普通にDJが使うレコードと同じさ。1枚につき、100グラムのコカイン入りだからね。香港のやつらがベネズエラから持ってきていた。30枚持ってくれば3キロだから、大変な稼ぎになる」

 今はもうこの手口は使えないという。警察に摘発されたのだろう。

「クスリは今や中国か北朝鮮。いや、北朝鮮より中国のほうが多くなってきたかな。何百キロ単位でゴミ袋に入れてGPSを付け、中国の港から船で沖に出て、この辺あたりかと睨んで投げ入れるのさ。潮の流れを読むんだが、たまに違う港に着いてしまうこともある。回収は警察にわかるように、大がかりに3艘ぐらい船を出してそのゴミ袋を引き上げるんだ。警察に対する囮だよ。中身は別物さ。本物は全く違うGPSを付け、別の船が回収に行く。国内に持ち込めれば、捌くルートはすでにできているからね」

「捌くルートとは?」という問いに、元組長は顎をスルリとなでた。

「テレビで見たことあるだろう? 路上の車で売買しているシーン。あれだよ、あれ。路上よりエレベーターの中のほうが取引しやすいけどね。防犯カメラさえクリアしてしまえば、エレベーターは密室だからさ」

 確かにエレベーターの中なら、防犯カメラの死角も探しやすいのだろう。

 では、そんな中国人と仕事することが多くなったのかと質問すると、元組長はのけぞって笑い出し、若い衆も「そりゃ、ないない」と顔の前で手を振って否定した。

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン