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2018.10.24 07:00  NEWSポストセブン

閉店相次ぐ地方百貨店 不振商品の洋服の売り場が多すぎる

 業績が悪くなかった大丸松坂屋や高島屋でもメンズ・レディースの洋服の売上高は減少しているにもかかわらず、百貨店という施設においては洋服のフロアが大半以上を占めているのが実態です。

 都心の大型店はだいたい地下1階から地上9階か10階まで売り場があり、その上がレストランフロアとなっていますが、そのうち婦人服が3層~5層、紳士服が1層~2層、子供服が1層を占めています。洋服だけで最低でも5層、最大では8層も売り場を占めることになり、不振商品なのに売り場が多すぎることは明白です。

 今、百貨店でもっとも売れているのは食品、化粧品、それに宝飾品です。大丸東京店が好調なのは食品フロアを2層に増やしたためです。また化粧品も支持が厚く、百貨店では服など買ったこともない若い女性ですら、化粧品だけは百貨店で買っています。あとは富裕層が固定客化している宝飾品です。これらを強化拡充すべきです。

 そのうえで、地方百貨店は公共性の高い施設を積極的に導入するというのが効果的ではないかと思われます。

 2016年夏、私は数回にわたって三越伊勢丹HDの大西洋・前社長にインタビュー取材をしました。その後、大西氏が社長を電撃解任されたこともあり、結局、記事はお蔵入りしたのですが、その当時、大西氏は地方百貨店のリモデルプランとして2016年5月に大阪・枚方にオープンした複合商業施設「枚方Tサイト」に注目していました。

 この施設は奇しくも近鉄百貨店枚方店という閉鎖された地方百貨店の跡地に建てられています。郊外駅前店にもかかわらず、Tサイトは順調に集客しており、大西氏はその原因を、

「銀行に代表されるような公共性の高い施設をテナントとして誘致することが地方・郊外百貨店での集客に有効ではないか」

 と分析していました。地方・郊外の百貨店は若者よりも裕福なシニア層に支持されていますが、シニア層は百貨店に行っても洋服は買わない傾向が強いのです。

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