ただ、一度決めたとしても人間の意思は変化する。体調が悪くなると書面にしておいた方がいいと思うかもしれないけど、気分が良い時はまだ生きられると思ったりもするでしょう。死の寸前で変わることもある。前もって準備することは大切ですが、気持ちの変化を日々再確認しておくことも肝要でしょう」
逝き方を考えることは、自分の人生に最後まで責任をもつということでもある。医療の進歩で簡単には死ねなくなった時代だからこそ、「尊厳死宣言」の文面を見ながら、一人ひとりが考えることの意味は大きい。
※週刊ポスト2018年11月2日号