芸能

細川たかし 演歌らしからぬ明るいイメージは亡き妻が作った

活躍の陰に亡き妻に支えがあった

 歌手・細川たかし(68才)の妻・和子さんが、11月中旬に亡くなっていたことがわかった。細川は、和子さんが亡くなったことを周囲には明かさず、11月25日にハワイのホノルルで開催された、ハワイ日系移民150周年を記念した「美空ひばり音楽祭 in ハワイ」に出演。帰国後にひっそり密葬を営んだという。

 細川は北海道虻田郡真狩村の農家に7人きょうだいの末っ子として生まれた。地元の高校を中退、歌手を目指して札幌に出て、昼間は自動車整備工をしながら夜は、「タダでもいいから歌わせてほしい」と札幌の歓楽街・すすきので“流しの歌手”としてキャバレーを回った。やがて市内のいくつかのクラブを掛け持ちするようになり、会社を辞めてクラブ歌手に専念。和子夫人と出会ったのは、22才の時だった。

「すすきののナイトクラブで働いていた和子さんに細川さんは一目惚れしたのです。和子さんが年下に興味がないことを知ると、年齢を偽って猛アタック。交際3か月で結婚し、すぐに子供ができました」(細川の知人)

 当時、「札幌一の歌手」と評されていた細川に、「東京で演歌歌手デビュー」の話が舞い込んだのは1975年、彼が25才の時だった。

「札幌では月に50万~60万円も稼ぐほどの売れっ子になっていました。子供も生まれたばかり。細川さんは“家族のためにも、このまま札幌で歌っている方がいいんじゃないか”と悩んだそうです。自分の夢とはいえ、上京はリスクがあると考え、躊躇していた。そんな彼の背中を押したのが和子さんでした。彼女の“1年やって芽が出なかったら、札幌に帰ってくればいい。私たちのことを気にせずに挑戦して”のひと言で踏ん切りがついたそうです」(当時を知る芸能関係者)

 しかし、結果はすぐに出た。デビュー曲『心のこり』が大ヒットし、レコード大賞最優秀新人賞を獲得。細川は翌年に妻子を東京に呼び寄せた。

「当時、細川さんは“1年もたたないうちに東京で一緒に暮らせるようになるとは思わなかった”と話していました。でも、彼のサクセスストーリーの本番はこの後でした。和子さんが陰で細川さんを支え続けてきたからこそ、今の細川さんがあるのです」(前出・芸能関係者)

◆妻が貫いた「細川第一主義」

 中堅演歌歌手として確実にヒットを飛ばしていたが、1981年に番組の収録でアキレス腱を切断。2か月間の入院を余儀なくされ、仕事が激減した。しかし、そんなどん底の時に萩本欽一(77才)に声をかけられ、人気番組『欽ちゃんのどこまでやるの!』(テレビ朝日系)にレギュラー出演。お茶の間の人気者になった。

関連記事

トピックス

この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
元・明石市長の泉房穂氏
財務官僚が描くシナリオで「政治家が夢を語れなくなっている」前・明石市長の泉房穂氏(62)が国政復帰して感じた“強烈な危機感”
NEWSポストセブン
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン