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2018.12.20 07:00  週刊ポスト

退位イヤーを前に池上彰氏が解説「天皇とはどんな存在か」

 国事行為の多くは皇居内の「表御座所」の中でデスクワークとして行ないます。

 日にちは火曜日と金曜日の午後。それは、両曜日の午前中に開かれる閣議で決裁された書類に署名をしたり、許可印を押したりする必要があるからです。単なるルーティンワークと思う人がいるかもしれませんが、天皇は年間1000件を超える膨大な書類すべてに目を通し、納得したうえで署名捺印をされるそうです。

「公的行為」は、国事行為にはあてはまらないが、公的な意義がある活動です。

 国会の開会式への臨席や、春と秋に行なわれる園遊会、宮中晩餐や外国訪問など、活動は多岐にわたります。

「その他の行為」には、天皇の「お祈り」である宮中祭祀が含まれます。戦前の宮中祭祀は国家の重要な行事でしたが、戦後は政教分離の原則のもと、神道儀式は皇室の私的な活動と考えられるようになりました。

 先の誕生日会見で秋篠宮が提起したものの一つは、「宗教色の強い大嘗祭に国費を投入していいのか」という政教分離の問題でした。

■なぜ、政治的な発言をしてはいけないのか

 憲法第4条は「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と規定します。このため、天皇の政治的発言は固く禁じられています。

 今上天皇は退位に伴う様々な行事を、なるべく質素にすべしとの意向を持つとされます。秋篠宮はその意を汲んで“もっと慎ましくあるべきでは”と呼びかけたのでしょう。

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