ライフ

壇蜜も驚嘆 若冲、白隠、国芳ら江戸絵画の天才絵師の作品

歌川国芳の絵に驚く壇蜜

「ナマの日本美術を観に行こう」と始まった大人の修学旅行シリーズ。今回は、江戸時代に豊穣な絵画世界を確立した8人の絵師の代表作が一堂に会した奇想の系譜展を訪れた。明治学院大学教授で美術史家の山下裕二氏と同展を訪れた壇蜜は、自由で斬新な発想から生まれた非日常的な作品の数々に思わず驚きの声をあげた。

山下:今から約半世紀前の1970年、日本美術史を書き換えるきっかけとなった『奇想の系譜』が出版されました。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳という江戸時代の6人の画家を一般向けに解説した書籍で、著者は本展の特別顧問を務める美術史家の辻惟雄氏。当時は教科書に載っている画家はひとりもいませんでしたが、約45万人もの来場者を集めた2016年の若冲展など、この本をきっかけに社会現象ともいえる江戸絵画ブームの大きな波が訪れました。

壇蜜:若冲は先日出演したクイズ番組でもテーマとして出題されたんです。若冲は鶏をモチーフとした作品が有名ですが、『梔子雄鶏図(くちなしゆうけいず)』は初めて観ました。

山下:実はこの作品は初公開で本展に向けた調査で見出されたもので、30代の作品と思われます。他にも芦雪の『猿猴弄柿図(えんこうろうしず)』など、初公開や新発見の作品も多数出品されています。今回は『奇想の系譜』に登場する6人に近年再評価が高まる白隠慧鶴、鈴木其一を加えて、“若冲もスゴいが、江戸絵画は若冲だけじゃないぞ!”というメッセージを込めました。

壇蜜:例えば、白隠の『達磨図(だるまず)』など“あっ、これ知っている”とわかる画家の代表作を間近で拝みつつ、初公開の作品も多数あるので見応えがあります。それにしてもこの『達磨図』の迫力といったら。わっ、縦の長さが2メートル近くあるんですか!

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン