久米宏と小宮悦子はいいコンビだった(共同通信社)

 番組開始当初の1985年に男女雇用機会均等法が制定されたこともあり、番組では私の衣装に「働く現代女性」のイメージを取り入れようと意図していました。

 肩パッドなんかアメフトみたいに大きくて、流行の逆三角形のスーツを着てメイクも濃い目にして。

 久米さんがお話しされるときに、フリップを立てる役割もありまして。あるニュースがあって、説明が一度終わるでしょ。そこでフリップに用はなくなるんですが、久米さんの場合は喋っているうちにもう1回フリップを必要とするシーンがあるんです。

 その瞬間を私は見逃さない。フワッと自然に(立てる)。それをカメラが抜くんですね。この呼吸を飲み込んでいるのは自慢です。って得意がることじゃないか(笑い)。

 そういう動作も秘書っぽい感じで視聴者に映ったのかもしれません。

 ただ、久米さんは、私がそうしたポジションにいることを良しとしていませんでした。「なぜ君はピンで司会をしたいと思わないのか」と、よく怒られましたね。番組プロデューサーからも同じことを言われました。「女子アナなんて肩書きは捨てろ。小宮悦子個人で勝負しろ」って。

 1980年代に女子アナのアイドル化が進んで、女子アナという立場がひとつのステータスになっていきましたが、当時の私には真逆の思想が求められていました。

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