ライフ

大橋未歩アナも、病気予兆の代表格「しびれ」は脳梗塞の恐れ

しびれを甘く見てはいけない(写真/アフロ)

 病気の予兆の代表格とされるのが「しびれ」だ。福島医科大学会津医療センターの総合診療医である山中克郎さんは「しびれを軽く見てはいけない」と語る。

「糖尿病や脳梗塞、がんが原因でしびれが起きることもあります。例えば、のどの渇きに加えて、足の裏のしびれや、熱い砂の上を歩くような感覚がある時は、糖尿病にかかっている可能性が高い。また、片側の手と口のまわりのしびれは、脳梗塞のサインです」

 2013年、34才で脳梗塞と診断されたフリーアナウンサーの大橋未歩さん(40才)も「左手の感覚がまひしていた」と振り返る。

「当時は、風邪もひかない健康体でしたし、脳梗塞はもっと高齢のかたがかかるイメージだったので、本当に驚きました。ただ、振り返ってみると確かに倒れる前に強い手のしびれを感じました。洗面所で顔を洗っていて、右手が左手に触れた時、まるでマネキンの手に触っているかのように感覚がなかったのです。

 まあいいか、と洗顔クリームを取ったはずが手のしびれでうまくつかめず、気がついたら床に散乱していました。拾おうとしたところで、倒れたんです」(大橋さん)

 大橋さんはかけつけた家族の手により救急車で運ばれ、事なきを得たという。大きな病気の兆候の可能性がある一方、しびれを引き起こす原因は他にも多数あるため、判断が難しい。

 洛和会丸太町病院救急・総合診療科部長の上田剛士さんは、こう指摘する。

「来院した人に『体がしびれたことはありますか?』と質問すると『ある』と返ってくることが多い。しかし、しびれの程度はさまざまですし、個人の感じ方によっても変わるため、大きな病気が隠れているのかを判断するのは経験の多い医師であっても難しいです」

 その中でも上田さんが注意すべき兆候として挙げるのは、「急激なしびれ」、「運動障害や感覚性失調を伴うしびれ」だ。

「まず、体の場所を問わず急に強いしびれを感じた時は、病院に行ってほしい。しびれが原因で、動作に支障が出ている場合も注意してほしいですね。典型的なのは、足がしびれて、歩く時に障害物が何もない場所やちょっとした段差でもつま先がひっかかったり、スリッパが脱げてしまったりするようなケースです。顔を洗う時に目を閉じるとバランスがとれず、流し台に寄りかからないと顔を洗えないような時も受診が必要です」

※女性セブン2019年4月11日号

関連記事

トピックス

靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン