ビジネス

孫正義氏 トヨタ、ホンダと“オールジャパン”でGoogleに挑む

昨年10月、新会社「モネ・テクノロジーズ」の共同会見を行った孫氏と豊田氏(Avalon/時事通信フォト)

 IT界の巨人・グーグルと、孫正義会長(61)率いるソフトバンクグループには時価総額にして67兆円の開きがあるが、孫氏はその背中をはっきりと視界に捉えている。

 3月21日以降、ユーザーから“苦情”が相次いだグーグルマップの不具合問題は国内地図大手・ゼンリンとの契約変更が原因とされるが、グーグルがゼンリンから離れた裏で、孫氏らが設立したソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資するベンチャー企業「マップボックス」がゼンリンと提携していた。

 孫氏は「地図データ」、その先の「自動運転」という巨大市場でグーグル超えを果たそうとしているのだ。孫氏とグーグルの「因縁」は、およそ20年前まで遡る。

 1990年代にIT界の寵児として颯爽と登場した孫氏だが、2001年にネットバブルが崩壊すると、最高値で20万円をつけたソフトバンクの株価は100分の1まで下落した。

 元ソフトバンク社長室長で、孫氏の側近だった多摩大学客員教授の嶋聡氏は、「当時、孫さんはグーグルへの出資を検討していた経緯があります」と明かす。

「孫さんは、ネットバブル崩壊直後に『ネット企業への投資の最大のチャンス』と考えて、グーグルやアマゾン、中国の百度への出資を本気で考えていました。しかし、当時はブロードバンド事業(ヤフーBB)の展開を優先したため財務的に投資できる状況になく、その後のグーグルの覇権拡大を指をくわえて見ているしかなかった。孫さんは『ヤフーBBをやってなかったらグーグルを買っていた』と何度もこぼしています」(嶋氏)

あわせて読みたい

関連記事

トピックス

小川晶市長“ホテル通い詰め”騒動はどう決着をつけるのか(左/時事通信フォト)
《前橋・小川市長 は“生粋のお祭り女”》激しい暴れ獅子にアツくなり、だんベぇ踊りで鳴子を打ち…ラブホ通い騒動で市の一大行事「前橋まつり」を無念の欠席か《市民に広がる動揺》
NEWSポストセブン
京都を訪問された天皇皇后両陛下(2025年10月4日、撮影/JMPA)
《一枚で雰囲気がガラリ》「目を奪われる」皇后雅子さまの花柄スカーフが話題に 植物園にぴったりの装い
NEWSポストセブン
歴史ある慶應ボート部が無期限で活動休止になったことがわかった(右・Instagramより)
《慶應体育会ボート部が無期限活動休止に》部員に浮上した性行為盗撮疑惑、ヘッドフォン盗難、居酒屋で泥酔大暴れも… ボート部関係者は「風紀は乱れに乱れていた」と証言
NEWSポストセブン
本誌直撃に“対立候補レンタル”を否定していた田中甲・市長(左)
《音声入手スクープ》市川市の田中甲・市長、市長選で“ダミー対立候補レンタル”の証拠音声 「もう一人立てましょう」「それ込みで2000万円渡した」
週刊ポスト
セツの母親・フミ役を演じる池脇千鶴(写真/AFLO)
「生活者のリアリティを伝える圧倒的な存在感」池脇千鶴、朝ドラ『ばけばけ』で見せた“厚みのある演技”を支えた“手”
週刊ポスト
香川県を訪問された秋篠宮妃紀子さまと次女・佳子さま(2025年10月3日、撮影/JMPA)
《母娘の秋色コーデ》佳子さまはベージュ、紀子さまはホワイトのセットアップ アクセサリーはパールで共通もデザインで“違い”を見せられた
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
《女優・米倉涼子に異変》体調不良でイベント“ドタキャン”が相次ぎ…8月からインスタの更新はストップ「お答えいたしかねます」回答
NEWSポストセブン
永野芽郁に業界からラブコール
《金髪写真集をフィリピンで撮影済み》永野芽郁、すでに民放キー局から「連ドラ出演打診」も…今も業界から評価される「プロ意識」
NEWSポストセブン
お召し物のカラーとマッチしたイヤリング(2025年10月2日、撮影/JMPA)
《あっという間に》「また“佳子さま売れ”」香川ご訪問で着用の漆のイヤリングが売り切れ状態に 紀子さまは刺繍のイヤリングをお召しに
NEWSポストセブン
“ラブホテル通い”を認めた小川晶・前橋市長
《前橋市長が利用した露天風呂付きラブホ》ベッド脇にローテーブルとソファ、座ると腰と腰が密着…「どこにどのように着席して相談したのか」疑問視される“部屋の構造”
週刊ポスト
一般の人々が公務中の皇族を撮影することはマナー違反なのか。宮内庁に取材した(時事通信フォト)
《「非礼ではないか」の声も》宮内庁が回答した「一般の方々」の“撮影・投稿ルール” とは…佳子さま“どアップ”動画に称賛も、過去には“寝顔盗撮”が問題に
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
「家に帰るのが幸せ」大谷翔平がリフレッシュする真美子さんとの“休日”「スーパーにお買い物に行ったり…」最近は警備強化で変化する「デコピンの散歩事情」
NEWSポストセブン