国内

新元号「令和」にちなんだキラキラネーム出現か

評論家の呉智英氏

 新元号「令和」が発表された途端、全国の「令和」さんが探し出され、ニュースに登場している。「よしかず」さんや「れいな」さんがいたが、今後は、新元号にちなんだ名付けもあるだろう。評論家の呉智英氏が、万葉集にちなんだ新元号「令和」登場で、キラキラした“暴走万葉仮名”読みの名前が登場するのではないかと危惧している。

 * * *
 新元号が「令和」と決まった。

 発表の四月一日十一時半すぎ、NHKラジオからニュースが流れた。私はテレビを見る習慣がなく、テレビは持っていない。アナウンサーは、新元号は「れいわ」です、と言う。ねいわ? れいあ? 漢字が分からない。苛々していると、アナウンサーは一、二分後に「年齢」の「れい」に「平和」の「わ」です、と言った。

「齢和」って、おかしな元号だな。「齢」は今まで元号に使われてないし。そう思っていると、少しして訂正のアナウンスがあった。「命令」などの「令」です、と言う。ははぁ、アナウンサーは画数を省略した代用表記「年令」のつもりだったんだなと気づいた。

 国語辞典では「年齢」とするし、英和辞典でもageは「年齢」である。しかし、手書きの文章では「年令」を見ることもある。昨今パソコンの文書が多く、画数の多寡は負担にならないはずなのに、この代用表記が広がっているのだ。

 これは「闘」の代用字の「斗」の場合と同じである。

「闘」は本来「鬪」。鬥(たたかいがまえ)は、向い合った戦斧(せんぷ)の象形である。「門」とは全然違うけれど、「鬪」の省略表記の始まりとなった。次は中の複雑な部分を音の近似した「斗」に代えて、もんがまえの中に斗と書く漢字を造字。最終的に「門」も外して「斗」となった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
NEWSポストセブン