検査はおよそ5ccの血液を採血するだけ。約2週間後に検査結果が判明し、10年以内に脳梗塞と心筋梗塞を発症するリスクとともに、生活習慣の助言などを書面で受け取れる。
これまで動脈硬化の進行を測定する際は、LDL(悪玉)コレステロールの数値が指標にされた。健康診断で数値が高ければ、動脈硬化が進んでいると判断されて、医療機関の受診を勧められた。
「ところがLDLコレステロールの数値が低くても、心筋梗塞を発症する人が約30%いるとの研究結果があり、LDLコレステロールと動脈硬化の相関性は必ずしも明確ではなかった。そこで、LOX-indexの検査も一緒に行なえば、LDLコレステロールの数値が低いのに脳梗塞・心筋梗塞を発症する人のリスクも、早期に明らかにすることができると考えています」(古川医師)
従来の検査との「合わせ技」により、潜在的なリスクを「見える化」し、病気の予防につなげられるのだという。
古川医師は、「LDLコレステロールの数値があまり高くなくて、心配ないと思ってしまっている方が多い」ことに心配を募らせている。
「一般的な健康診断ではLDLコレステロールの数値が140mg/dl以上だと、医師の診断や治療を受けるよう指導されます。
しかし、それよりも少し低い数値の人が、“本当は心筋梗塞リスクがあるのにそれを自覚できていない”という状態に陥ってしまっている可能性がある。LDL数値が120~139mg/dl程度の方には、LOX-indexをぜひ受けてもらいたい」(古川医師)
検査費用は1万4040円。人間ドックのオプション検査に組み入れている医療機関もある。検査時間は数分で、結果受け取りまでは約2週間。検査前の準備は特に必要ない。
※週刊ポスト2019年5月3・10日号