高須院長が空き巣に入られた愛知県の別宅の場所は、まとめサイトで公開されるほど知られており、以前から市レベルまでは明らかとなっていた。その情報源となったのが、院長自ら過去に「帰宅なう」と位置情報と共に投稿していたツイートだ。投稿には玄関の扉写真も写っており、特定しやすい状態となっていたのだ。

 つまり自宅が特定できる状態であり、留守の期間が明らかだったため、空き巣に入られたと考えられる。さらに、高須院長はお金持ちであることがわかっているためにターゲットとなりやすい状態だったというわけだ。

 このGWには、別のある東海地方在住の一般女性も空き巣被害にあっている。女性は、関東地方で行われるある大会に参加することをFacebookで公開していた。大会開催期間は明らかであり、その期間は自宅に戻ってこないことがわかっていたというわけだ。

 女性のFacebookの友だちは数千人おり、知らない人ともつながっていたという。高須院長と同様に何でもSNSへ投稿しており、それによって被害につながってしまったと考えられる。

◆自宅場所の特定はとても簡単

 自宅を特定する手段はたくさんある。外観写真、周辺写真、位置情報など、様々な投稿で特定可能だ。

 たとえば今回のように投稿そのものに位置情報がついているなど、初めから自宅がある地区が明らかだった場合はとても容易になる。位置情報こそなくとも、「最寄り駅」「市町村」「行きつけの近所の店」などをSNSに公開したことがある人は多いだろう。

 同時に建物の外観がわかる写真、周辺の建物などが写った写真を公開していた場合は、さらに簡単だ。Googleストリートビューでその地域を丁寧に見ていくことで、特定できてしまうのだ。前述の高須院長の場合、別宅のおおよその位置だけでなく、玄関の扉の様子も画像がアップされていた。近所だと思われる道路をストリートビュー表示にして、道沿いにある各家の玄関扉を確認するだけで家の場所が特定できる。

 特徴的な建物が写り込んでいる場合はもちろん、道路の標識やガードレールなどでも特定できる場合がある。「眼の前が駐車場」「公園が近くにある」などの情報で、簡単に絞り込めてしまうというわけだ。

◆自宅内の料理写真でも自宅特定

 自宅の外観や場所については警戒していても、Instagramなどで、自宅内で撮影した子どもやペットの写真、手作りの夕飯の写真などを投稿している人は多い。「自宅の中で撮った写真なら大丈夫」と油断している人は要注意だ。

 実は、賃貸物件や売買物件を扱う不動産サイトを見ると、間取りや室内の写真が確認できる。SNSの投稿やコメントでの友人とのやりとりから、ある程度まで地区を特定できたら、その付近の住宅情報を探す。サイトに掲載されている写真とSNSに投稿された室内の写真を見比べ、窓や柱の位置、扉の色、間取りなどの複数の情報が合えば特定へと繋がる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン