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視聴率上向きの中でトップ交代 フジ新社長に期待される手腕

新社長就任でフジテレビはどう変わるか

 視聴率回復傾向の中で、トップを変えた意図とは──。フジテレビの新社長に遠藤龍之介氏が内定した。6月末の株主総会を経て、正式に就任する。現在専務の遠藤氏は芥川賞作家・遠藤周作の長男で、慶応大学文学部卒業後、フジテレビに入社。編成局や広報局などを歴任した。

 2017年6月、亀山千広氏に代わって社長の座に就いた宮内正喜氏は2年間で退任し、同局の会長に昇進する。宮内社長は“変えることによって、変わっていく”という方針を打ち出し、2018年3月限りで『とんねるずのみなさんのおかげでした』『めちゃ×2イケてるッ!』を終了させるなど、編成局に権限を持たせて積極的な改編を行なった。テレビ局関係者が語る。

「ともにフジを支えた長寿番組でしたが、末期は視聴率不振に苦しんでおり、亀山社長時代からどう終わらせるか悩みの種でもあった。そこで、宮内社長はしがらみのある制作局ではなく、編成局主導の体制にした。番組全体のタイムテーブルだけでなく、制作費の配分についても、編成局に権限を持たせたんです。社員として編成局に長らく身を置いていたので、そのような発想が生まれたのかもしれません」(以下、「」内同)

 宮内社長は2017年10月、翌年4月、10月という3回の改編期を“セット改編”と呼び、フジテレビの改革を押し進めてきた。

「改編後の番組が必ずしもすべて成功しているとは言えないが、『みなさん』の後釜である『直撃!シンソウ坂上』はGACKTに密着した5月2日の2時間スペシャルで13.1%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)を獲得。タモリやビートたけしの出演した『みなさん』の30周年記念特番(2017年9月28日)ですら10.0%でしたから、かなりの高視聴率です。徐々に芽を出し始めています」

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