当初、安倍首相は桜田さんの起用を「適任」と言ってきたが、自分が三選されたことに対する、自民党幹事長への忖度によって配置された大臣だったことはよく知られていた。
こんな内輪受けの忖度政治は、もう平成で終わりにしてもらいたい。塚田さん、桜田さんには拙著『忖度バカ』を読んでもらいたいものだ。
◆次世代の若者たちは、日本という国を信頼できるか
平成7年には阪神・淡路大震災が発生。同じ年にオウム真理教の地下鉄サリン事件が起こり、足元の安全が壊れていく。そんな不穏な空気も、景気を冷え込ませる一因になったのではないか。
日本は1985年以降、世界最大の債権国となっている。それにもかかわらず国債発行額は毎年150兆円にも上っている。2019年度末には国の借金は1122兆円にもなる。何の新しい改革もなく、その場しのぎを続けてきたツケである。
世界三大投資家のジム・ロジャーズは近著のなかでこんなことを語っている。
「もし私が10歳の日本人だったとしたら、日本を離れて他国に移住することを考えるだろう。30年後、自分が40歳になった頃には、日本の借金はいま以上に膨れ上がって目も当てられない状況になっている。いったい誰が返すのか──国民以外、尻拭いをする者はない」