芸能

本格派から爆笑派まで 令和の立川流を担う談志の孫弟子たち

令和の立川流を担うのは?

 音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。広瀬氏の週刊ポスト連載「落語の目利き」より、立川流を担う孫弟子たちについてお届けする。

 * * *
 平成の落語界を振り返ると、前半は寄席が低迷し立川流が元気だったが、後半は群雄割拠。相対的に立川流の存在感は薄くなった。

 そんな立川流を「談志の孫弟子」世代が盛り上げようとしている。彼らは有志による「マゴデシ寄席」を毎月自主開催しているが、落語プロモーターの夢空間が彼らの勢いに注目、4月9日に東京芸術劇場シアターウエストで談志の孫弟子落語会「Y・Tatekawa Blood~江戸の新風~」を開催した。

「Y」は「Young」の略で、出演は立川こしら、立川談吉、立川吉笑、立川寸志。志らく門下のこしらのみ真打で、他3人は二ツ目だ。

 トップバッターは「立川流きっての爆笑派」こしら。唯一の真打なのに開口一番というのがまた、こしららしい。演じた『子ほめ』は前半も意表を突くオリジナル・ギャグ満載だが、子供を褒めに行ってからがまた凄い。「この子はあなたのお子さんですか」に対して相手は「本気で言ってるのか?」とシリアスに反応。「洗濯は二晩で乾くかな」といった当たり前のボケの数々がどれも相手の不都合な真実を突いていて、結果「お前だけだよ、腹割って本当のことを言ってくれるのは。外で飲みながら話そう」と酒を奢ってもらうことに成功する、というオチ。

 二番手の談吉は談志最後の直弟子だが、二ツ目で談志が亡くなったため一門の高弟立川左談次の門下に移籍、その左談次も昨年亡くなってしまい、現在は談修門下。キレのいい口調で演じた『田能久』は談志が晩年に好んで演じた噺。

関連キーワード

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン