芸能界でも同じことが言えるという。前出・宝泉氏が語る。
「顔や経歴も含め、まったく同じタイプは、1人いれば十分。姉妹は何らかの差別化が必要です。たとえば、荻野目姉妹は慶子が女優、洋子が歌手ですし、スキャンダルの有無もあり、姉妹ながらもまったく異なる色を出せています。石田ゆり子、ひかりは外見が似ていませんし、未婚と既婚という生き方の違いもあります」
1990年代前半は妹のひかりがNHK朝ドラの主演や紅白歌合戦の司会を2度務めるなど時代の寵児となっていたが、最近は姉のゆり子がドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』などの好演で脚光を浴びている。裏を返せば、姉妹同時の大活躍は困難を極めるというのが現実だ。
「最近、広瀬アリス・すず姉妹は姉のアリスが猛追し、2人とも女優として引っ張りだこになっている珍しいケース。荻野目、石田姉妹を含め、彼女たちはいずれも兄か姉がおり、一番上ではない。その影響もあるのでは」(宝泉氏)
姉なくして妹なし、妹なくして姉なし。切磋琢磨する姉妹が日本を盛り上げている。
※週刊ポスト2019年6月21日号