「難聴を放っておくと、認知症を引き起こす可能性があります。認知症の発症リスクの1位は年齢ですが、2位は難聴です。耳から入ってくる情報は内耳で電気信号に変換され、脳幹を通って絶えず脳に送られている。難聴になるとその脳を刺激する情報量が急劇に減ってしまうため、脳はどんどん衰え、認知症に繋がってしまうのです。2015年に厚労省が発表した『認知症施策推進総合戦略』でも、聴力の低下と認知症には深い関連があると言及されています」
だからこそ、難聴には早めの対処が必要だという。
「老人性難聴は徐々に進行していきますが、けっして放置してはいけません。まずは日常生活の中で、進行を食い止めたり、改善させることが必要です」(同前)
※週刊ポスト2019年6月28日号