芸能

浅田美代子、樹木希林さんにお返しできるのはお芝居を通して

浅田美代子が樹木希林さんの思い出を語る

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、タレント・女優の浅田美代子が、45年ぶりの主演作となった映画『エリカ38』について、プロデューサーをつとめた故・樹木希林さんと本作で共演した思い出について語った言葉をお届けする。

 * * *
 浅田美代子は公開中の新作映画『エリカ38』に主演。自らを三十八歳と偽り、口八丁で人々を騙していく実在の詐欺師役を演じた。プロデューサーを務めたのは、浅田のデビュー時からの間柄である樹木希林だ。

「これは希林さんが企画してくれたんです。凄く仲がよくて、いつも一緒にワイドショーを観たり、電話で事件の話とかをしていたんですよね。それで、ご老人を連炭で──という事件とかがあると、『こういうの、美代ちゃんいいんだよね』って言われていたのね。その度に『いや、でも私にはこういう役は来ないでしょう』って答えていました。

 今回も元になった事件を見た時に『美代ちゃん、これあんた、やれるわよ』と言われたんですが、『来ないんじゃない』って、いつもの感じで終わっていたんです。そうしたら少しして、『話を進めたから』って連絡が来たんです。それでビックリして。

 仲が良かったんで、私の中にある毒を知っていてくれたんですよね。それで、こういう役をやらせたかったんだと思います。

 役者がいろんな役をやってみたいと思うのは普通のことです。でも、私はどちらかというと『釣りバカ日誌』の『みち子さん』とか、そういうホワンとした役が多かったんで、私には来ないと思っていたんですよ。それを希林さんが自らやってくれて。撮影をやっている間も『いいわよ。美代ちゃん、できるわよ』と励ましてくれました」

 劇中で人を騙す際の浅田の弁舌は堂に入っており、これまでのイメージを脱却した詐欺師ぶりをリアルに演じていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン