それは昭和の映画スターたちも一緒。あの人たちはいまのタレントと違ってテレビに依存してないから、テレビ的なコンプライアンスを気にする必要もない。だからこっちが聞くと平気でヤクザとの付き合いを認めちゃうんです。
小林旭さんは2008年に後藤組の後藤忠政組長のゴルフコンペに参加したことが発覚して問題になったんですが、その数年後にインタビューした記事が、そもそも「オレがヤクザとゴルフしたからって誰が困るんだよ」ってタイトルからしてどうかしている(笑)。
「親分がゴルフ主催して、そこに俺も一緒にいて、和気あいあいと仲よくゴルフして、ケラケラ笑って遊んでただけで、何もそのゴルフ場で刃傷沙汰が起きたわけでもなきゃ、なんでもないよ。何がいけないの?」(『SPA!』2011年12月6日号)
謝罪する気なんてさらさらないし、騒動についても「ダメージなんか受けるもんか、そんなもん!」って言い切っちゃってる。
それどころか、柳川組の柳川次郎組長から時計もらったとか、山口組の田岡一雄組長と「叔父、甥の契り」をして山口組のカフスをもらって周りに見せびらかしたとか。全く隠す気がないんです。
梅宮辰夫さんの場合は、「最近のやくざ映画の俳優は全然ダメだ。あいつら本職とつながりがないから」ってダメ出ししてました。
「だいたい『仁義なき戦い』を撮ってる頃、撮影中はいっつもヤクザでいっぱいだったから。で、実録モノってやったでしょ。だから配役にしても全部、その親戚縁者がいっぱい来て『俺のオヤジをカッコよくやってくれよ』とかさ、いろいろ注文されたりしてね。まあ、でもこっちも役者だから、やっぱりリアルに演じたいからさ」(『新人間コク宝』より)
それで山本健一組長(山口組若頭)のマネをして眉毛を剃り落として、家に帰ると娘のアンナさんが泣き出したという(笑)。
(談)
※週刊ポスト2019年7月12日号