吉本興業からのパワハラ被害を訴えた宮迫博之(時事通信フォト)

吉本興業からのパワハラ被害を訴えた宮迫博之(時事通信フォト)

 社長は「芸人・タレントファースト」を涙で宣言した。しかし、真の芸人ファーストはこれまでのように閉ざされた組織の中で彼らを庇護することではない。必要なのは組織そのものを根本的に作り直す覚悟である。

 出発点として、まず芸人やタレントを大人扱いすること。すなわち彼らは個人事業主であり、社会的にも活躍するプロだと認識しなければならない。従って、上下関係を軸にした家父長型組織は馴染まず、少なくとも彼らが一人前に育った後には、会社と個人が対等なヨコの関係で契約する組織に切り替えるべきである。

 私は20年前に上梓した著書『仕事人(しごとじん)と組織』(有斐閣/1999年)の中で、吉本興業も例に挙げながら、芸能事務所にはプロスポーツの組織や大学、法律事務所などと同じように個人に活動の場を提供し、側面からサポートする「インフラ型組織」が相応しいと述べた。分かりやすくいうと従来のピラミッド型組織を逆さにして、主役である芸能人やスポーツ選手、専門職をマネジャーや経営層が支えるといったイメージである。

 今回の芸能人による不祥事を受け、コンプライアンスの徹底を理由に家父長主義による管理が一層強化されるとしたら本末転倒である。

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン