国際情報

ライダイハン問題 世界が注目するも韓国政府は一切対応せず

8月1日の日韓外相会議も平行線(写真/時事通信フォト)

 これまで、歴史問題で日本を攻撃し、世界にそれを拡散し続けてきた韓国が、“ブーメラン”に襲われようとしている。いわゆる「ライダイハン問題」だ。

 ライダイハンとは、ベトナム戦争中に派兵された韓国軍兵士がベトナム人女性に生ませた子供のことで、最大3万人とも推計されている(韓国『釜山日報』)。なかには強姦によるものも多く含まれており、韓国軍による「戦争犯罪」として一部では問題視されてきたが、韓国政府が黙殺してきたこともあり、広まることはなかった。

 だが、この問題にも徐々に世界の目が向けられ始めている。フランスのアジア諸国分析サイト「アジアリスト」に、ミッテラン大統領時代の在キューバ・フランス大使、ジャン・レビー氏がライダイハン問題を論じている(2018年12月18日掲載)。

〈ライダイハン問題は、韓国ではあまり重要視されていない。韓国政府はそれを認めることを拒否しているが、その歴史の責任を取るのは韓国である。韓国はベトナム政府と生き残るライダイハンとともにこの問題を協議しなくてはならない〉

 イギリスでは今年6月に、市民団体「ジャスティス・フォー・ライダイハン」によって、ロンドンにライダイハン問題を告発する銅像が建てられ、除幕式が行なわれた。世界中に慰安婦像や徴用工像を建てまくろうとしている韓国にとっては痛烈な皮肉である。

 この6月にはライダイハンらが、国連人権調査委員会の調査と韓国軍兵士のDNA鑑定などを要求する公開書簡を駐英韓国大使館を通じて提出したという。

 まるで第二の慰安婦問題だが、日本政府が謝罪や補償を繰り返してきたのと違い、韓国政府は一切対応していないのが大きな違いである。

※週刊ポスト2019年8月16・23日号

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン