国内

なぜ旅客機パイロットは乗務前に大量の酒を飲んでしまうのか

花形職業であるはずのパイロットに異変が…(時事通信フォト)

〈瓶ビール10本以上、白ワイン2杯、赤ワイン1本〉〈ワイン2本、瓶ビール3本、缶ビール2本〉〈ビール中ジョッキ10杯〉──実はこれらは、搭乗前の飲酒が発覚した航空会社のパイロットが「白状」したアルコールの摂取量である。夏休みの空の旅を楽しみにしている人は、こうした「酒量」をどう思うだろうか。

 国土交通省によると、乗務前に実施するアルコール検査などで乗務に影響のある飲酒が発覚したのは、2013年以降で41件(昨年12日5日時点)。うち23件で欠航や遅延が発生した。

 今年に入ってからも、パイロットの飲酒問題は後を絶たない。6月8日には、日本航空系列の日本トランスオーシャン航空で、男性機長が飲酒検査でアルコールが検出されたため乗務できず、2便が欠航した。同月20日には、日本航空の国内線の男性副操縦士が乗務前夜にビールを中ジョッキ10杯ほど飲んで乗務を取りやめた。

 全日空も負けてはいない。3月15日には、全日空子会社エアージャパンの国際線の副操縦士からアルコールが検出された。この副操縦士は「13日夜に自宅やバーで330mlの瓶ビールを10本以上と白ワイン2杯、14日午前に赤ワイン1本を飲んだ」と話した。同社は別のパイロットの飲酒問題で、1週間前に国土交通省から厳重注意を受けたばかりだった。アイベックスエアラインズやAIRDOといった中小の航空会社でも、パイロットがアルコール検査を受けずに搭乗するなどの不祥事が多発している。

 多くの人命を預かるフライトの前に深酒はいけないことは子供でもわかりそうだが、なぜ花形職業であるパイロットの飲酒問題は繰り返されるのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン