芸能

高田文夫絶賛、今の漫才を考えるには一家に二冊は欲しい名著

高田文夫が絶賛する新書とは?

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、浅草の演芸場・東洋館会長とナイツの塙宣之が同時期に出した新書2冊と東京の笑芸について語る。

 * * *
 明るく楽しい町・浅草をひっぱる「浅草演芸ホール」「東洋館」の会長でいつも陽気な83歳・松倉久幸と、東洋館をホームにする若き漫才協会副会長・ナイツの塙宣之が同時期に新書を出したというのが、東京の演芸を一緒に生み続け応援しつづける身としては嬉しい。

「ロック座」「フランス座」から戦後のストリップ、軽演劇の歩みを楽しく語ってくれたのが松倉会長の『起きたことは笑うしかない!』(朝日新書)。

 長野県は上田出身の父・宇七が芝居好きで浅草へ。映画館経営から、伝説のストリップショーの父(?)秦豊吉にすすめられストリップと軽演劇を組み合わせたこと。フランス座は永井荷風が命名したことなど、様々勉強になった。渥美清、作家の井上ひさし、東八郎、萩本欽一、ビートたけし等の話が生き生きと語られていて楽しい。

 戦後の東京の笑芸の流れが分かりやすく書かれている中に、ビートたけしの伝説の師匠でもある深見千三郎の想い出にもキッチリとページがさかれていて貴重。皆が売れると「映画」だ「テレビ」だと浅草から出ていった中で、唯一かたくなに浅草に残った師匠である。最後は松倉の持つアパート「松倉荘」で一人孤独に焼死。その時私はたけしと仕事で一緒にいたので覚えている。

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン