◆「耳栓」「アイマスク」で安眠を確保
家屋の崩壊、浸水などの状況になれば、避難所での共同生活が長引く可能性もある。そうなれば、災害後の不安も相まってストレスが溜まってしまう。
東日本大震災で被災した仙台市七郷地区の防災アドバイザーとして支援に入った菊池健一氏はこう語る。
「私がいた避難所では、普段の生活リズムがバラバラな子供から高齢者まで様々な年齢層の方がいました。夜になって高齢の男性が“電気を消せ”と騒ぎ出したこともありました。ご家族によると、その方は夜7時に寝る生活だったそうです。いびきや歯ぎしり、子供の声、大声など騒音トラブルに備えて、耳栓を防災袋に入れておくと良いでしょう」
ただし、周囲の音を完全に遮断していると、避難などに関する重要なアナウンスを聞き逃す可能性がある。家族や知人など、誰か1人が周囲の音を聞いておく環境が重要だという。
「また、夜中にトイレ移動する人が懐中電灯を照らすなど、やむを得ずライトを使う状況もありますから、アイマスクをつけて寝ると安心して眠れます」(菊池氏)
※週刊ポスト2019年10月4日号