(3)出産
“そんなにしんどいなら、妊娠なんかするな!”
つわりでしんどくて横になっている妻に放たれた一言だという。まるで妻が勝手に妊娠し、それがさも悪いことのようである。そして何より、そのように言われて生まれてくる子どもがかわいそうだ。
“流産した時につらそうにみえなかったと言われ、その後の体調不良の時もいつまでダラダラしているんだと言われた”
“子供の出産予定日と転勤が重なった時に「早く産む努力をしろ」”
男性は出産できないからわからない、という言い訳は通るはずがない。妊娠・出産は、妻の身体にも心にも大きな負担を強いる。夫の心無い一言は、そんな妻をさらに追い込むことになる。
(4)親
“母が癌と分かった時にその旨を会社から帰ってきた主人に話したところ、ふ~ん という返事が返ってきた”
妻を大切に思う気持ちがあれば、心配する気持ちも共有できるはずだ。
“俺はお前より親を取ると言われた”
“俺の母親を否定的に言うなら、離婚だぞ”
妻よりも自身の親の方が大切──と夫に言われたらどんな気持ちになるかは想像するに難くない。親や親せきとのしがらみには、一筋縄ではいかない難しさがある。だからこそケンカの種になりやすいが、感情の高ぶりに任せて放った言葉が、相手にとって許せない一言になりえることを肝に銘じる必要がある。