首相は桜を見る会の前日にホテルで後援会の参加者を集めて開いた前夜祭が問題化すると、「事務所や後援会としての収入、支出はない」「明細書はない」と“安倍さんらしい惨めな言い訳”に追われている。

「政治資金の問題というのは、やはり透明度を上げていくことが大切です。透明度を上げていくことによって政治への信頼を確保しなければいけない」(2007年参院選の党首討論会)

 前夜祭パーティ問題では、安倍首相は収支を政治資金収支報告書には記載しなくていいとこう強弁した。

「収支報告書への記載は、政治資金規正法上、収支が発生して初めて記入義務が生じます。(中略)ホテルが領収書を出し、そこで入ったお金をそのままホテルに渡していれば、収支は発生しないわけでありますから、政治資金規正法上の違反には全く当たらない」

 自分で言っていたこととは逆に、“透明度ゼロ”ではないか。

 この問題については、小渕優子・元経産相が後援会観劇ツアー問題で辞任したときの安倍首相の国会答弁の言葉をそのまま贈りたい。

「国民から負託を受けている国会議員として説明責任を果たしていただきたい」

 そして来年の桜を見る会の開催中止だけで幕引きしようとしている安倍政権の態度には、「母や叔母」の参加で物議を醸した三原じゅん子参議院議員の言葉を借りよう。「恥を知れ」。

※週刊ポスト2019年12月6日号

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