英語版のアナ役を務めるクリスティン・ベル(39才)は、今作の最も重要なせりふとして、クリストフが発した「どうしたらいい?」を挙げている。男性がリードする「おれが守るからついてこい」という姿勢ではなく、アナの意思を尊重した新時代の男性像を象徴するせりふだというのだ。
「米国では最近、2017年から社会現象になっている女性の“性”を守るための『Me Too運動』から発展して、“女性の強さ”を尊重する一方、前時代的な“男性の強さ”を否定する時代へ変化しています」
このせりふが出るのは、終盤でアナが何者かに追われるシーン。お見逃しなく。
◆姉妹が選んだ結末に寝込むファンが続出
ディズニーをはじめとする米国の映画作品は、「ダイバーシティ(多様性)」が昨今の一大テーマとも。性別、人種、階級、宗教などすべてを取り払った世界を目指している。
「前作のアナとエルサは、姉妹の絆が最優先でした。しかし、それによって、『一生、姉妹だけで生きていくの?』『女だけいればいいの?』といった視野の狭さや閉塞感が生まれてしまった。現代的な『多様性』を描くためには、今作で姉妹の関係性を覆す必要があったのでしょう」
試練を乗り越えた姉妹はそれぞれの望む生き方を選ぶのだが、2人を応援してきたからこそ、素直に「ハッピーエンド」と喜べずに戸惑うファンが続出。そんなラストはSNS上で「優しい地獄」とも表現されている。
◆最後まで離席厳禁