国内

女性・女系天皇議論 安倍首相は「棚上げ」の方向性

12月には即位の関連行事をすべて終えられた雅子さま(写真は11月27日、京都府京都市/JMPA)

 2020年は皇室制度がさまざまに検討される一年になるだろう。皇后雅子さまは、その如何によっては「自分の娘が天皇になるかもしれない」という立場にある。皇室の将来と、愛娘の将来──ほかの誰にも想像しえない境遇で、雅子さまのお心が揺れる。

 *
「天皇皇后両陛下は災害発生直後から被災地を心配され、できるだけ早期のお見舞いを望まれていたそうです。

 実は、“即位の礼よりも先に、一刻も早く被災地を見舞いたい”という考えをお持ちで、周囲に相談していたと聞いています。それほどまでに強く、国民に寄り添う気持ちをお持ちだからこそ、即位の礼の大役を終えたばかりにもかかわらず、年内での訪問を目指されたのです」(宮内庁関係者)

 2019年12月4日に皇居・宮中三殿の賢所で行われた「御神楽の儀」をもって、即位の関連行事をつつがなく終えられた雅子さま。令和になって初めての年末年始の行事の準備へも余念がないなか、息つく暇もなく、宮城県と福島県を訪問されるという。10月上旬に上陸した台風19号で特に大きな被害を受けた両県へのお見舞いの行幸啓で、12月26日が予定されている。

 被災地訪問を経て迎える令和2年は、“皇室改革元年”になるのではないかと、ある皇室ジャーナリストは予想する。

「上皇陛下のご希望で生前退位を実現するにあたり、特例法の付帯決議は、『安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設』は先延ばしできない重要な課題だと指摘しました。

 御代がわりの行事が一段落する2020年に、政府はいよいよ重い腰を上げて、皇室の制度改革に乗り出すでしょう」

 男系男子のみが皇位継承権を持つ現行のルールでは、継承権を持つのは継承順位順に秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまのお三方のみだ。そこで、議論の焦点となるのが、「女性天皇・女系天皇」を実現させるかどうかだ。

 2019年10月に行われた世論調査(共同通信)では、女性天皇を認めることに賛成は81.9%、女系天皇は70%だった。国民の多数は女性・女系天皇を支持している。

 与党自民党の有力者である二階俊博幹事長も11月末、「男女平等、民主主義の社会なので、それを念頭に入れて問題を考えていけば、おのずから結論は出るだろう」と発言し、女性・女系天皇の実現に前向きだった。

関連記事

トピックス

イベント出演辞退を連発している米倉涼子。
《長引く捜査》「ネットドラマでさえ扱いに困る」“マトリガサ入れ報道”米倉涼子はこの先どうなる? 元東京地検公安部長が指摘する「宙ぶらりんがずっと続く可能性」
マンションの周囲や敷地内にスマホを見ながら立っている女性が増えた(写真提供/イメージマート)
《高級タワマンがパパ活の現場に》元住民が嘆きの告発 周辺や敷地内に露出多めの女性が増え、スマホを片手に…居住者用ラウンジでデート、共用スペースでどんちゃん騒ぎも
NEWSポストセブン
アドヴァ・ラヴィ容疑者(Instagramより)
「性的被害を告発するとの脅しも…」アメリカ美女モデル(27)がマッチングアプリで高齢男性に“ロマンス”装い窃盗、高級住宅街で10件超の被害【LA保安局が異例の投稿】
NEWSポストセブン
デビュー25周年を迎えた後藤真希
デビュー25周年の後藤真希 「なんだか“作ったもの”に感じてしまった」とモー娘。時代の葛藤明かす きゃんちゅー、AKBとのコラボで感じた“意識の変化”も
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト・目撃者提供)
《ラブホ通い詰め問題でも続投》キリッとした目元と蠱惑的な口元…卒アル写真で見えた小川晶市長の“平成の女子高生”時代、同級生が明かす「市長のルーツ」も
NEWSポストセブン
亡くなった辻上里菜さん(写真/里菜さんの母親提供)
《22歳シングルマザー「ゴルフクラブ殴打殺人事件」に新証言》裁判で認められた被告の「女性と別の男の2人の脅されていた」の主張に、当事者である“別の男”が反論 「彼女が殺されたことも知らなかった」と手紙に綴る
NEWSポストセブン
ものづくりの現場がやっぱり好きだと菊川怜は言う
《15年ぶりに映画出演》菊川怜インタビュー 三児の子育てを中心とした生活の中、肉体的にハードでも「これまでのイメージを覆すような役にも挑戦していきたい」と意気込み
週刊ポスト
韓国の人気女性ライバー(24)が50代男性のファンから殺害される事件が起きた(Instagramより)
「車に強引に引きずり込んで…」「遺体には多数のアザと首を絞められた痕」韓国・人気女性ライバー(24)殺害、50代男性“VIPファン”による配信30分後の凶行
NEWSポストセブン
田久保市長の”卒業勘違い発言”を覆した「記録」についての証言が得られた(右:本人SNSより)
【新証言】学歴詐称疑惑の田久保市長、大学取得単位は「卒業要件の半分以下」だった 百条委関係者も「“勘違い”できるような数字ではない」と複数証言
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《真美子さんと娘が待つスイートルームに直行》大谷翔平が試合後に見せた満面の笑み、アップ中も「スタンドに笑顔で手を振って…」本拠地で見られる“家族の絆”
NEWSポストセブン
バラエティ番組「ぽかぽか」に出演した益若つばさ(写真は2013年)
「こんな顔だった?」益若つばさ(40)が“人生最大のイメチェン”でネット騒然…元夫・梅しゃんが明かしていた息子との絶妙な距離感
NEWSポストセブン
ヴィクトリア皇太子と夫のダニエル王子を招かれた天皇皇后両陛下(2025年10月14日、時事通信フォト)
「同じシルバーのお召し物が素敵」皇后雅子さま、夕食会ファッションは“クール”で洗練されたセットアップコーデ
NEWSポストセブン